コラム
トラックシートをオーダーする方法は?サイズの測り方や加工、注意点も
トラックシートのオーダーは、トラックのサイズや生地、加工をしっかり検討して、用途に合う製品を選ぶ必要があります。
しかし、トラックシートのサイズの計測方法がわからずオーダーできない方もいるでしょう。
本記事ではトラックシートのオーダー方法、シートサイズ選びや生地の種類と特徴、シートの加工や注意点を解説しています。
トラックシートのオーダー方法
トラックシートはネットでも販売されていますが、専門店にオーダーする方法がおすすめです。
素材・加工を細かくオーダーでき、大量購入で割引購入が可能になります。
専門店でのトラックシートオーダーは難しそうに感じますが、実はたったの3ステップで完了します。
トラックシートについて詳しく知りたい方は、以下のカタログもご覧ください。
①トラックシートのサイズを選ぶ
トラックシートを専門店にオーダーするためにはまず、適切なサイズを選びましょう。
- 標準サイズ
- 適正サイズを選ぶポイント
- 方向(横幅・W)の測り方
サイズ選びについて、詳細に解説します。
サイズ
適正なサイズのトラックシートをオーダーするためには、自社で利用するトラックに合わせてサイズを選ぶ必要があります。
サイズ表記は各社で独自のものが使用されていますが、参考までに岸工業で提供しているトラックシートサイズを紹介します。
サイズ | 用途 |
軽トラシート1.9×2.1m | 軽トラック用のトラックシート |
小トラシート2.3×2.6m | 1tトラック程度に使用するシート |
中トラシート2.3×3.5m | 2tトラック程度のシート |
上記のサイズはあくまで荷台の煽りを超えない量の荷物を積んだ際のサイズです。高さのある積荷を扱う場合は、余裕を持たせて大きめのシートを購入しなければなりません。
適正サイズを選ぶポイント
トラックシートの適正サイズを選ぶポイントについて解説します。
- 煽り高さ
- ピッタリサイズ
- 進行方向は「長さ方向(L)」
サイズ決めのポイントは以上の3つです。3つのポイントを参考にして、トラックのサイズに合わせてトラックシートを選びましょう。
煽り高さ
トラックシートの適正サイズ選びで重視すべきは、煽り高さです。トラックの幅や長さだけに合わせると、煽り分の長さが足りなくなり、トラックにシートが固定できません。
側方煽り、後方煽りのサイズを測ったうえで適正なサイズのトラックシートを選んでください。
ピッタリサイズ
トラックシートを選ぶ際は、可能な限りピッタリサイズのシートを選びましょう。サイズが合わないシートを選んでしまうと、風を受けてシートがバタバタとはためく「フラッタリング現象」が起こり、シートの劣化につながります。
シートの固定が甘いとシートが外れて積荷に影響するリスクもあるため、可能な限り正確な寸法を計測してピッタリサイズのトラックシートを選んでください。
進行方向は「長さ方向(L)」
トラックシートのサイズを検討する際は、長さと横幅を間違えないようにしましょう。
トラックの進行方向が「長さ方向(L)」、幅方向が「横幅(W)」です。
幅方向(横幅・W)の測り方
トラックシートは幅方向(横幅・W)もしっかり計測しなければなりません。横方向を測る際は、煽りの高さと荷台の幅をプラスした長さが適切なサイズです。
煽りのどこまでカバーするかに明確なルールはありませんが、どのようにシートを固定するか会社のルールや使用者の希望に応じて選びましょう。
長さ方向(全長・H)の測り方
トラックシートの長さ方向(全長・H)は、荷台の高さと後方煽りの高さを検討して選んでください。
フラットにカバーする場合は、荷台の始まりから後方煽りの高さを含めた長さが全長です。
積荷を高めに積む場合は、積荷の高さと後方煽りの高さを検討する必要があります。
鳥居部分からカバーしたい場合は、鳥居から煽りまでの距離を検討してトラックシートを選びましょう。
②トラックシートの生地を選ぶ
トラックシートを選ぶ際は、使用用途や目的に応じた生地を選びましょう。
トラックシートに使用されている主な生地の種類と特徴を紹介します。
生地の種類 | 特徴 |
ポリエステル帆布 | 耐用期間の目安は5年間 長時間使用に適している 引き裂きに強い |
軽量帆布 | 軽量であるため扱いやすい 引き裂きに強い |
超軽量帆布 | さらに軽量化を実現した扱いやすい生地 引き裂きに強い |
ポリエステルターポリン | 耐用期間の目安は3年間 中期使用に適している 軽量で扱いやすいタイプ |
PEシート | 耐用期間の目安は3〜6か月 使い捨てタイプ |
クールシート | 耐用期間の目安は1年間 PEシートにアルミ蒸着加工したシート |
トラックシートの生地によって耐久性が異なるため、耐用年数の目安を参考にして選びましょう。また、生地によって熱に強いものや軽量のものなど、種類が変わります。
トラックシートは重量があるため、大きなものになればなるほど取り扱いが大変です。トラックシートが大きなものになる場合は軽量タイプを選べば、シートを使用する際も扱いやすくなるでしょう。
③トラックシートの加工を選ぶ
トラックシートの加工によって、シートの機能が異なります。
- 周囲の補強
- 周囲ハトメ加工
- 帯ペケット
- 三角ペケット
- センターライン
- 絞りロープ/ゴムロープ
シートの加工は主に上記の6種類です。加工の内容と適した使用方法について解説します。
周囲の補強
トラックシートは端に負担がかかり、破損しやすいです。特に力がかかる箇所は四隅の部分で、補強布を付け加えて周囲を補強することで耐久性を高める加工が周囲の補強加工を加えたトラックシートです。
長期間トラックシートを使用する予定であれば、補強加工がされたシートを選びましょう。
周囲ハトメ加工
ハトメとはトラックシートの周囲にロープやゴムを通し、トラックに固定するための金具です。ハトメ加工がない製品に金具をご自身でつけることは可能ですが、作業の手間を考えると、あらかじめハトメ加工されている製品をおすすめします。
因みに、トラックシートの注文時にハトメの位置や個数も指定可能です。
帯ペケット
帯ペケットを付帯することで、側方煽り部分へシートを固定し、シートがバタつく現象を抑えられます。帯ピケットはライン全体に負荷を分散できるため、次の項目で解説する三角ペケットよりもアオリ止め効果が高いです。
三角ペケット
三角ペケットとは三角形の布状にハトメ金具をつけた布です。ロープや紐をハトメ穴に通して煽り止めにし、バタつきを防止します。
高さがある積荷を扱う場合や、変形の積荷を積む際に役立つ加工です。
高さがある積荷を扱うとトラックシートと荷物の間に隙間ができますが、三角ぺケットを使えばその膨らみをロープやゴムで締めて抑えられます。
取り付けの位置は自由にオーダーができるため、自社トラックのサイズや積荷を検討したうえで取り付け位置を検討しましょう。
センターライン
センターライン加工とは、シートの中央にセンターラインの目印を付け加える加工です。荷掛けの際に中央がわかるとシートが設置しやすく、固定作業が簡単になります。
センターラインと呼ばれていますが、希望の位置へ目印をつけることも可能です。
加工方法は印刷のほかに、生地を貼り付ける方法もあるため、希望に沿ってオーダーしましょう。
絞りロープ/ゴムロープ
絞りロープとはシートの一片を袋状に加工してロープを通し、荷物を固定する加工です。
ハトメやゴムロープが使えない場合に使用すると、荷物をしっかり押さえて吹上げやばたつきを抑えられます。
トラックシートをオーダーする時の注意点
トラックシートをオーダーする際の注意点を解説します。オーダー時はここまで解説したサイズや生地、加工を検討するほかに、以下の4点に注意してください。
サンプル生地の取り寄せ
トラックシートをオーダーする前に、サンプル生地を取り寄せて実際の重量や触感などを確認しましょう。生地によって加工や機能、重量など扱いやすさが大きく異なるためです。
事前にサンプル生地をいくつか取り寄せてからシートをオーダーすれば、希望通りのトラックシートを注文できます。
納期・耐用年数
トラックシートをオーダーする場合は納期に注意しましょう。シートの大きさやオプション加工の付帯が多いほど、納期は長くなります。
大きさにもよりますが、オーダーしたシートが到着するまでに10〜15日程度かかるため、使用する日までに間に合うようにオーダーしてください。
また、トラックシートの耐用年数にも注意しましょう。ポリエステル帆布の耐用年数目安は5年間、ポリエステルターポリンの耐用年数は3年間です。PEは安価ですが、耐用年数目安は3〜6か月と長期使用に向いていません。
高速道路などで使用する場合はどうしても風の抵抗を受けて劣化が早くなるため、耐用年数が長い丈夫なシートを選びましょう。
補修・清掃方法
オーダー前にトラックシートの補修について確認しましょう。トラックシート購入時に補修用テープを一緒に購入できるお店が多いです。
また、テント膜材料は通常の中性洗剤でも洗浄は可能ですが、汚れがひどい場合は専門の汚れ落とし剤の購入を検討しましょう。
割引の有無
トラックシートを大量にオーダーする場合、業者によって値引きがある場合もあります。オーダー製品や素材が同一の場合は値引きしてもらえる可能性があるため、見積もり時に割引してもらえるかオーダー店舗へ確認しましょう。
まとめ
トラックシートはサイズと生地の種類、加工のほかに補修用テープや洗剤が購入できるか、耐用年数なども重視してオーダーしましょう。
大量購入の場合は割引が可能な店舗もあるため、見積もり時に確認してください。
豊富な種類の生地や加工が可能なトラックシートのオーダーをしたい方は、岸工業株式会社がおすすめです。
専用の補修テープや洗浄剤も取り扱っており、希望に合わせて柔軟に加工も可能です。 トラックシートのオーダーは岸工業株式会社の見積もりページからお問い合わせください。